May 19, 2008

新たな水を利用して、山で魚を育てたい

 TBS「夢の扉」で、淡水魚と海水魚を同じ水槽で飼える「好適環境水」という技術を生み出した山本俊政さんを紹介していた。
■TBS「夢の扉〜NEXT DOOR〜」:放送内容『新たな水を利用して、山で魚を育てたい』 山本俊政
 淡水魚と海水魚では、水の中の塩類に対する体の仕組みがまったく反対だという。どう違うのかについては番組でも紹介していたけど、下記リンクにも説明があるのでこちらをご参照ください。
■水と生命「魚と水」 水大事典 水と生きるSUNTORY サントリー
■魚類 - Wikipedia
 このように水の中の塩類に対処する方法がまったく違う淡水魚と海水魚ですが、山本さんは両者が必要とする水中の塩類の種類と量を詳しく調べ、必要なものを選んで絞込み、淡水魚も海水魚も住める組成の水を作る塩類のミックスを作り出しました(配合は企業秘密−ですが特許申請中だそうですから公開はされてるのかな)。これを一定の割合で純粋に混ぜたものを「好適環境水」と呼んでいます。元々の発想は古代魚が住んでいた頃の海水の再現だったそうですが、大したものです。
■KAKENET 特集記事「好適環境水」水槽 JR岡山駅に設置
■水のひろば|今の水問題 好適環境水と養殖の未来
■「好適環境水」に関連した写真、動画、ブログ、2chスレッド - はてなRSS

 この好適環境水を使うと金魚やアユのそばにハリセンボンやカクレクマノミやタイが泳いでいるという、驚きの環境が実現できるんですね。ちなみにJR岡山駅にはこの好適環境水で金魚と熱帯魚を一緒に飼っている水槽が展示されているようです(時期によって魚種が変わるらしいですが...)。
■YouTube - 金魚と熱帯魚

 この好適環境水、ただ海水魚を飼えるだけではなく、これで養殖したヒラメの試食をしてみると、天然ものに迫る味の良さだという。寿司を食べた料理評論家の山本益博さんが「刺身だと(養殖ものだということは)わかるけどエンガワではわからない」「(養殖ものであることはわかるけど一般の養殖ものより味が)いいですね」と好評価。(^-^)
 番組ではこの後、アワビの養殖に好適環境水を使えないかという依頼を受けてからの奮闘を紹介していた。
 このアワビ、好適環境水の中では3日と持たず死んでしまった。アワビは魚類ではなく軟体動物の貝類である。魚とは違う浸透圧調整の仕方が少し違うようだ。
 結局、好適環境水の配合を貝類向けに調整し直すことになり、濃度の違う二つの試験を行うところまでこぎつける。3日後、薄い方は全滅だったけど、濃い方が生き延びていてまずは成功。アワビの養殖に希望が見えてきた。
 淡水魚と海水魚を同居させるなんて「そんなの不可能」とみんなが思うようなことを可能にし、海水魚の好適環境水での養殖、陸地での魚工場の実現へと夢を膨らませていく姿はちょっと感動でした。

 ちなみに山本俊政さんは岡山理科大学専門学校のアクアリウム学科長だそうです。
■岡山理科大学専門学校-RISEN-
 最近、日本人の発想や技術のすごさを改めて認識させられることが多くなってきていますが(テレビがネタを拾うようになったせいですが)、またひとつ「すごわざ」の例が増えました(^o^)v

Posted by roku at 01:26 AM | from category: topics TV/芸能娯楽/舞台等
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